2026年10月09日

朝乃山の右四つが映す大関経験者の土俵勘

朝乃山の右四つが映す大関経験者の土俵勘

相撲の話題で朝乃山の名前を見ると、やはり土俵上の「型」が気になります。朝乃山は富山県出身、高砂部屋の力士で、右四つから寄る相撲を持ち味としてきました。大関を経験した力士だからこそ、勝敗だけでなく、立ち合い後の形づくりに注目すると面白さが深まります。

目次

  1. 朝乃山の強みは右四つに入るまでの圧力
  2. 大関経験者として見られる土俵際の判断
  3. 朝乃山を見るときに押さえたい相撲の細部

1. 朝乃山の強みは右四つに入るまでの圧力

朝乃山の相撲で分かりやすい特徴は、右を差して左上手を取り、前に出る形です。いわゆる右四つの展開ですね。

ただ、強い力士ほど「得意の形になってから強い」だけではありません。得意の形に入るまでの圧力が違います。立ち合いで胸を合わせ、相手の上体を起こしながら差し手を入れる。ここで相手にまわしを切られると、攻めが止まりやすくなります。

朝乃山を見るときは、勝ったか負けたかの前に、最初の数秒で右を差せたかを見ると分かりやすいです。相撲は短い競技ですが、その短さの中に駆け引きが詰まっています。

2. 大関経験者として見られる土俵際の判断

朝乃山は2019年夏場所で幕内初優勝を果たし、その後に大関へ昇進しました。大関経験者という肩書きは、単なる過去の実績ではありません。土俵際で無理に残るのか、体を入れ替えるのか。その判断に経験が出ます。

意外にも、土俵際の粘りは力だけでは決まりません。足の位置、腰の高さ、相手の重心を読む感覚が必要です。前に出る相撲が持ち味の朝乃山にとって、攻め切れなかった場面でどう立て直すかは大きな見どころです。

寄り切りで勝つ日は強さが見えます。一方で、押し込まれた後に残せる日は、土俵勘の良さが見えます。

3. 朝乃山を見るときに押さえたい相撲の細部

朝乃山の取組を見るなら、次の点を意識すると内容がつかみやすくなります。

  • 立ち合いで胸を合わせられているか
  • 右差しが入る前に相手に動かされていないか
  • 左上手を取った後、足が前に出ているか
  • 土俵際で腰が浮いていないか

つまり、朝乃山の相撲は「まわしを取ったら終わり」ではありません。まわしを取った後に、どれだけ迷わず前へ出られるかが大切です。

番付や成績は場所ごとに変わります。だからこそ、日々の取組では数字だけでなく、形の良し悪しを見ると楽しみ方が広がります。朝乃山の右四つが決まる日は、大関経験者らしい重みのある相撲を味わえるはずです。